ダイエットプログラム(行動変容プログラム)が盛んなのは米国や日本だけではなく、お隣の韓国もまた同じです。ある調査によれば、成人した韓国人の3分の1がBMI値25を超えているのだそうです。
モバイルアプリ vs. 対面型ダイエット
Noom Korea は2015年に、ソウル市内で働くサラリーマンを対象とした健康プロジェクトに参加しました。その内容は、男女混合の100人のグループをAとBのふたつ作り、Aは Noom での減量を、Bは従来の対面型の減量プログラムを行ってもらうというもの。
Aグループは上記に加え、Noom アプリ内で食事や運動、体重を記録。また配信コンテンツを通して健康習慣に関する知識を学びました。一方Bグループは、パーソナルトレーナーの指導や栄養、運動についてのクラスを頻繁にもうけ、減量を促進しました。
大きな差が出る結果に
10週間目が終了した時点での結果がこちらです。
まず目につくのが継続率の差。10週間目の時点でAの Noom グループが98人とほぼ全員が継続していたのに比べ、Bの対面型グループは50人でした。
また平均の減量率は、Aグループが-3.5kg、Bグループが-1.26kgと、およそ3倍の差が出ました。Aグループはほぼバーチャルでのダイエットにもかかわらず3倍の減量効果があったということは、モバイルテクノロジーを活用した行動変容プログラムの大きな可能性を示しています。
従来の対面型の減量プログラムは、コストに見合った効果が出せるのか。対面でなくてはならない理由はあるのか。今後も研究が進みデータが蓄積されていくなかで、その答えも明らかになってきそうです。
ヘルスケア領域でのイノベーションは、日々活発に起こっています。